ドローンは、建設の現場やインフラなどの保守点検など、その活用範囲を拡げています。
建設現場では、ドローンによる空撮地形測量や工事現場の進行状況の確認、さらには工事用車両との連動など、国土交通省の進める「i-Construction」に対応するシステムとして、現在積極的に取り入れられています。
また、インフラ分野では、橋梁の点検、高層ビルの点検、トンネル内の点検、送電線のチェックなど、これまで足場を組んで人手で行っていた保守点検作業に、ドローンが採用されるようになりました。
高解像度カメラを搭載したドローンは、コンパクトな機体で持ち運びが楽に行なえ、簡単な操縦で手軽に安全に飛ばせることが最大の魅力です。
これまで航空測量会社に頼らざるを得なかった空撮が、建設会社や測量事務所の自社スタッフで行えるようになることは、画期的なことです。
高解像カメラと映像解析技術により、コンクリートのヒビ割れ、クラック、鉄骨等の腐食状態をチェックすることができ、また、赤外線カメラ(サーモグラフィ)を搭載すれば、温度解析や疲労解析などが行えるなど、適用できる作業もどんどん拡がっています。
このようにドローンは、作業の安全確保、人材不足対応、作業の効率化とコストダウンなど、建設・インフラ業界が抱える様々な課題を解決する有効な手段として、大きな期待が寄せれています。
高架橋や橋梁下の点検作業に活躍するエンルートの建設・保守点検用ドローン
高架橋や橋梁などの点検作業は、橋梁下に吊り足場を組んだ入り、特殊高所技術者によるロープ作業など、ほとんど人力によって行われてきました。
それらの点検作業にドローンを用いることで、作業効率と安全性を激的に向上させ、さらに作業コストの大幅低減させることができます。
使われれるドローンは、プロペラガードを備えたPG700。高精度のカメラを装備し、橋脚を一定距離から撮影したり、橋梁下に潜りこんで床版や桁の状態を確認することができます。
機体周りはガッチリとしたプロペラガードで覆われているため、接触事故の心配もありません。また、構造の複雑な橋梁下へ潜り込むこともできます。
さらに、PG700は、有線での給電も可能(オプション)なので、バッテリ残量を気にすることなく一気に点検することができます。
撮影された映像は、事務所に戻り映像を拡大しながらパソコンでじっくり確認することができます。また、解析ソフトを使うことにより、目視では難しい傷などもチェックすることができます。
ビルの壁面に接近して撮影できるため小さな傷のチェックも可能
プロペラガード付きドローンの、もうひとつのメリットは、被写体に接近して撮影が可能なことです。
撮影カメラ用2軸ジンバルにより、側面、上面、下面へのカメラ固定が可能。これにより、撮影ポイントの死角を少なくすることができます。